2026年7月は、値動きだけを見ればなかなか激しい月でした。
日経平均は1日で2,694円下げる日があり、月の途中には年初来高値からマイナス15.6%と、調整局面のど真ん中まで来ています。とはいえ正直に言うと、私自身は特に慌ててはいませんでした。そんな中で、我が家のメイン資産であるオルカン(eMAXIS Slim 全世界株式)はどうなっていたのか。
今月から月に1回、「その月に何が起きて、我が家は何をしたか」をまとめる記事を書いていくことにしました。数字を並べるだけだと私自身がつまらないので、感じたこと・実際にやったこと(というか、やらなかったこと)まで含めて書いていきます。今回はその第1号です🐈
📊 今月の相場(2026年7月末時点)
まずは月末から月末で、ざっくり数字を並べてみます。
| 項目 | 6月末 | 7月末 | 変化 |
|---|---|---|---|
| 日経平均株価 | 70,062.32円 | 64,362.02円 | マイナス5,700円(約マイナス8.1%) |
| オルカン基準価額 | 38,017円 | 37,521円 | マイナス496円(約マイナス1.30%) |
| ドル円(TTM) | 約162.39円 | 約158.5円 | 約4円の円高 |
※ドル円は三菱UFJリサーチ&コンサルティングの公表レート(TTM)を参照しています。
ここが今月いちばんの発見でした。日経平均がマイナス8.1%も下げた月に、オルカンはマイナス1.3%しか下げていないのです。ニュースは下げた日ほど大きく取り上げられるので、見出しだけ追いかけていると「ずっと下がり続けた1か月」のように見えます。でも我が家の積立の中身は、そこまで揺れていなかったということになります。
下の図で、同じ7月の日経とオルカンの下げ幅を並べてみました。

2026年6月末を100として、7月の日経平均とオルカンを重ねました。日経が87.7まで沈んだ場面でも、オルカンは98〜101の狭い範囲におさまり、月間ではマイナス1.3%でした。※日経平均は日次終値、オルカンは eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の日次基準価額をもとに筆者作成。オルカンの基準価額は前営業日の海外市場を反映するため1日ずれて動きます。将来の運用成果を示すものではありません。
ちなみにドル円は、月中に一時163円台後半まで行って約40年ぶりの円安水準をつけたあと、月末にかけて一気に円高方向へ。1か月の中で振れ幅がかなり大きい月でもありました。
🗓 7月に何が起きたか(時系列)
ざっと並べると、こんな1か月でした。
- 7月15日:日経平均が7月の高値68,751.51円
- 7月17日:終値64,141.12円。1日でマイナス2,694円、下げ幅は歴代5位。きっかけはAIの成長に対する疑念
- 7月21日:骨太の方針2026が閣議決定
- 7月23日:好決算を受けて反発、66,422.60円
- 7月24日:ドル円が一時163円台後半、約40年ぶりの円安水準
- 7月27日:財務省の公表で、2026年4月28日〜5月27日の円買い介入が11兆7,349億円=円安局面で過去最大だったと判明
- 7月28日:韓国のKOSPIがマイナス10.84%でサーキットブレーカー発動。同じ日の日経はマイナス3.95%の62,364.92円
- 7月29日:終値61,434.19円。年初来高値72,831.73円(6月22日)からマイナス15.6%で調整局面のど真ん中
- 7月29日:米FOMCは政策金利3.50〜3.75%を据え置き。ただし9対3で、反対した3人は利上げを主張
- 7月30日〜31日:米GDP速報値が予想を下回り、6月のコアPCEも鈍化。早期利上げ観測が後退してドル売り・株高に。一晩でドル円は約5円の円高
- 7月31日:日銀は政策金利1.0%を据え置き、成長率見通しは上方修正。日経は前日比プラス2,494.59円(プラス4.03%)の64,362.02円で7月終了
月末の2日で一気に戻して終わった、という形です。月の途中でニュースを見て慌てていたら、たぶん一番しんどいところで動いてしまっていたと思います。
AI関連の急落と積立の考え方については、詳しくはこちら👇
📉 日経平均1週間で4,400円安「AIバブル調整?」でも積立をやめない理由
7月28日の韓国株マイナス10.84%と日経マイナス3.95%の日に感じたことは、詳しくはこちら👇
📉 分散投資はなぜ大事?韓国株−10.8%・日経−3.95%の日にわかったこと
🏛 骨太の方針2026と、長期金利30年ぶりの高水準
7月でいちばん印象に残ったのは、実は株価ではなく7月21日に閣議決定された骨太の方針2026でした。中身をざっくり言うと、こういう転換です。
- プライマリーバランス(基礎的財政収支)黒字化の目標を前面から外し、債務残高対GDP比の安定的な低下を中心とする枠組みへ
- 支出上限を設けない投資枠を創設。17の戦略分野に、2040年までで官民合わせて累計370兆円超の投資を計画
政治的な良し悪しの話はここではしません。ただ、市場のメカニズムとしては分かりやすい反応が出ました。6月30日に原案が公表されたあと、長期金利(10年国債利回り)が2.902%と約30年ぶりの高水準まで上昇し、円は歴史的な安値圏へ。市場では「骨太ショック」とまで呼ばれました。
理屈としては、国債の発行が増える見通し=国債が余る見通しになると債券価格が下がり、その裏側で利回り(金利)は上がります。同時に、財政への警戒が通貨売りにつながることもある。7月に長期金利が30年ぶりの水準になった背景には、この方針があったわけです。
ここからはあくまで私見・素人の感覚ですが、この流れは市場から見離されて円安が進む可能性があるのかもしれないな、と感じています。もちろん逆に「成長投資が実を結んで経済が強くなる」という見方もありますし、私に先が読めるわけではありません。この骨太の方針については、まだ単独の記事を書けていません。金利にも為替にも、そして私たちの家計にも効いてくる話なので、近いうちにあらためて1本、きちんと書くつもりです。
長期金利が30年ぶりの水準になった影響について、詳しくはこちら👇
📈 長期金利が30年ぶりの高さに!住宅ローン・預金・オルカンはどうなる?
過去最大11.7兆円の為替介入の話は、詳しくはこちら👇
💱 為替介入ってなに?11.7兆円使っても円安が止まらないワケ
🛒 暮らしの数字:統計は落ち着いて見えるのに
相場よりも家計に直結するのがこちらです。
- 消費者物価指数(2026年6月分・7月24日発表):総合113.6で前年同月比プラス1.7%。生鮮食品を除くコアCPIは113.1でプラス1.6%。コアCPIは5か月連続で2%を下回りました
- 実質賃金:2026年4月分の確報で前年同月比プラス2.0%、5月分の確報でプラス1.6%とプラスが継続
- 8月の飲食料品の値上げ:2,311品目で前年同月比8割増、平均の値上げ率は15%(帝国データバンク調べ)。最も多いのは加工食品の1,419品目で、前年同月の188品目から約7倍。背景は中東情勢の悪化による原油高で、資材価格と物流コストが上がったこと
並べてみると、なかなか不思議な状態です。統計上の物価は落ち着いて見えるのに、8月からは値上げラッシュが来るというギャップ。スーパーでの体感が「まだ上がるの?」になるのは、こういうところなのだと思います。
私自身、適切な物価上昇はいいことだと思っています。ゆるやかに物価が上がる経済のほうが健全だという理解です。ただ、賃金もそれに乗じて上がってくれないと家計にはきつい。実質賃金がプラスで推移しているのは救いですが、8月の値上げ幅を見ると油断できません。
我が家でいうと、ココアがいろんな野菜をもぐもぐ食べるので、野菜の値段はけっこう気にして買い物をしています🐇 食費は削るより、固定費側で受け止めるのが我が家の方針です。
🏠 で、我が家はどうしたか
ここが本題です。結論から書きます。
7月に我が家がやったことは、オルカンの積立だけです。それ以外は本当に何もしていません。
日本株は1株も売買していない
長期で持っている日本の個別株は、7月は何も変わっていません。買いも売りもゼロです。日経がマイナス15.6%まで下げた月ですが、私の保有分に関して言えば、慌てて動く理由がありませんでした。
株を始めた当初は、値動きが怖くて狼狽売りをして失敗した経験があります。あのときの自分に比べると、7月17日の歴代5位の下げも、7月29日のマイナス15.6%も、口座を開いて眺めて終わりでした。もなかは畳の上でごろんと体を伸ばして寝ていて、我が家の空気は平常運転。人間だけが慌てても仕方ないなと思いました🐈

日経マイナス8.1%・オルカンマイナス1.3%をどう受け止めたか
この差について「やっぱり分散は強い!」と胸を張りたい気持ちもあるのですが、正直に書くと特にどうも思っていません。
日経平均は構成のクセが強く、世間では「インチキ指数」なんて呼ばれ方をすることもある指数です(もちろん、日本市場の空気を読むには便利な指標だとも思っています)。それに比べれば、オルカンは世界中の企業に分散されているぶん、日本の1指数が大きく下げても影響が薄まった。たぶんそういうことなのかな? わからんけど——というのが、私の率直な受け止めです。分かったふりをして理由を断言するのは、たぶん一番危ないことなので。
ただ、これがまさに長期のインデックス投資が負けにくいと言われる理由の一部でもあります。
- 長期的な経済成長:世界経済は長期で成長し、企業業績・株価も上昇傾向になりやすい
- 複利効果:投資期間が長いほど、利益が利益を生む
- リスクの分散:市場全体に分散するので、特定の国・企業の不調の影響を抑えられる
- 時間分散:積立を続けることで短期の変動を吸収し、高値掴みのリスクを軽くできる
ただし、これはあくまで一般的な傾向であり、将来の投資成果を保証するものではありません。投資には元本割れのリスクが常に伴います。
今どのくらいの下げなのかを測る物差しについては、詳しくはこちら👇
📉 調整局面とは?弱気相場との違い|日経平均−15.6%の今どこにいるのか
✍️ 7月に31本書いてみて
今月は毎日1本、31本の記事を書きました。正直、大変なときもありました。ただ、書くこと自体がアウトプットになって、自分の理解が整理されていくのを実感しています。骨太の方針や為替介入なんて、記事にしようと思わなければここまで調べなかったはずです。
いい記事を書いて、読んでくださった方の投資の疑問が少しでも解決できていれば、それがいちばん嬉しいです。来月もこの月次まとめを続けますので、月末になったらまた覗きに来てもらえたら嬉しいです✨
※本記事の数値はすべて2026年7月末時点のものです。制度・指標の詳細や最新の数字は、必ず公式サイトでご確認ください。
- 総務省統計局(消費者物価指数):https://www.stat.go.jp/
- 厚生労働省(毎月勤労統計調査):https://www.mhlw.go.jp/
- 日本銀行:https://www.boj.or.jp/
- eMAXIS(三菱UFJアセットマネジメント):https://emaxis.jp/
📖 あわせて読みたい
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資はご自身の判断と責任で行ってください。

コメント