こんにちは、やんともです🐈
NISAでオルカンを積み立てながら、教育資金や老後資金のことを考えている。私にとってはもう生活の一部になった習慣です。
でも、ずっと頭の片隅に引っかかっていたことがありました。
もし自分が亡くなったら、このNISAの資産はどうなるんだろう。
そうなったとき、いちばん困るのは妻だと思います。ただでさえ大変な状況の中で、相続のやり方を一から調べるのは、正直かなりつらいはずです。だったら、生きているうちに私が調べて知っておけば、そこで困ることはない。そう思って、今回まとめてみました。
正直に書くと、私自身、これまでちゃんと調べたことがありませんでした。今回、国税庁などの公式情報を読みながら整理した記事です。当事者としての体験談ではなく、「元気なうちに調べてみた記録」として読んでいただけたらうれしいです😌
この記事でわかることは3つです。
- ① NISAは相続でどうなるのか
- ② 残された家族は何をすればいいのか
- ③ 今日からできる備え
なお今日は「NISA編」。明日は「特定口座にある個別株編」を書く予定です。
💡 結論:NISAの非課税は引き継げない。でも、そこまでの利益はちゃんと守られます
先に結論から書きます。
- NISA口座は、名義人が亡くなった日で終了します。非課税(=利益に税金がかからない仕組み)が使えるのは、亡くなった日までです。
- NISA口座の中の商品は、亡くなった日の終値に相当する金額で払い出され、相続人の課税口座(特定口座または一般口座=ふつうに税金がかかる口座)に移されます。
- このとき、亡くなった日までに出ていた利益(含み益=まだ売っていないけれど増えている分)に税金はかかりません。
「非課税は引き継げない」と聞くと、なんだか損した気分になりますよね。でも、そうではないんです。亡くなった日までに増えた分には、税金がかからないまま確定する。ここがポイントです。
この話は私も何かで聞いて、うっすら知っていました。あらためて調べて思ったのは、亡くなった日までの含み益が非課税で確定するなら、ありがたいかなということ。ちゃんとNISAの恩恵は受けられるので、それでいいと思っています。
📊 数字で見ると、こうなります
ここがこの記事のキモです。相続した人にとっての「買ったときの値段」(=取得価額)は、亡くなった日の値段にリセットされます。
たとえば、こんなケースで考えてみます。
- 500万円で買ったオルカンが、亡くなった日に800万円になっていた
- 増えた300万円には税金がかかりません(NISAの非課税がここまで効く)
- 妻が相続したときの「買ったときの値段」は800万円になる
- その後900万円で売ったら、課税されるのは増えた100万円だけ。税金は約20万円(税率20.315%)
比較として、もし同じものを最初から課税口座(特定口座)で持っていたらどうなるか。買ったときの値段500万円をそのまま引き継ぐので、900万円で売ると課税対象は400万円・税金は約81万円。その差は約61万円です。

亡くなった日までに増えた分(300万円)には税金がかかりません。その日に「買ったときの値段」が800万円にリセットされるので、相続した人が払う税金は、そのあと増えた100万円ぶんだけです。※しくみを分かりやすくするための例です(税率20.315%で計算)。実際の取り扱いは個別の事情で変わります。国税庁の公表情報をもとに筆者作成。詳しくは税理士・税務署にご確認ください(筆者は税理士ではありません)。
図のとおり、購入から亡くなった日までの値上がり300万円は非課税のまま確定し、亡くなった日から売却までの値上がり100万円だけが課税対象になります。「NISAの恩恵はちゃんと残る」というのが、数字で見るとよく分かりますね。
ただし、フェアに書いておきます。亡くなった日に値下がり(含み損)だった場合は、その損はなかったことになります。NISAはもともと損益通算(利益と損を足し引きすること)ができない仕組みだからです。つまり「必ず得」とは限りません。
NISAで損したときの扱いについて、詳しくはこちら👇
NISAで損したらどうなる?売る前に知りたい税金の落とし穴
そもそも税率20.315%とは何なのか、については、詳しくはこちら👇
NISAって結局なにがお得?利益にかかる税金20%をやさしく解説
⚠️ 知らないと困る3つの落とし穴
落とし穴1:相続人のNISA口座には入れられない
妻がNISA口座を持っていても、夫のNISAの中身をそのまま非課税で引き継ぐことはできません。必ず課税口座(税金がかかる口座)に入ります。ここは制度上そう決まっている部分です。
落とし穴2:移管先は「同じ金融機関」に限られる
移す先の口座は、亡くなった人と同じ金融機関である必要があります。私はSBI証券を使っているので、相続する人もSBI証券に口座が必要、ということになります。持っていなければ、まず口座開設からのスタートです。
そして我が家の場合、妻は証券口座を持っていません。今回これを知って、近いうちに同じ証券会社で口座を開こうと思いました。手続きが1段階増えるだけでも、つらいときの負担は大きいはずですから。
口座開設の手順については、詳しくはこちら👇
新NISAの始め方|SBI証券でオルカン積立を最短で始める完全ガイド
落とし穴3:亡くなった日より後の配当金・分配金は課税される
非課税が効くのは亡くなった日まで。それより後に受け取る配当金や分配金には税金がかかります。ここも「亡くなった日で区切られる」と覚えておくと分かりやすいです。
📝 残された家族は、何をすればいいの?(手続きの流れ)
多くの金融機関では、おおまかに次の3ステップです。
- ① 相続人が死亡を知った日以後、遅滞なく金融機関に連絡する
- ② 「非課税口座開設者死亡届出書」を提出する
- ③ 「相続上場株式等移管依頼書」など所定の書類を出し、相続人名義の課税口座へ移す
必要書類の名称や通数は金融機関ごとに違います。ネットで調べ込むより、まず電話窓口に連絡するのがいちばん早いと思います。「相続の手続きをしたいのですが」と伝えれば、案内してもらえます。
そして大事なのは、この手続きを、遺された家族がいちばんつらいときにやることになるということ。だからこそ、元気なうちに「どこに口座があるか」だけでも伝えておく価値があるんですよね。
🏛️ 相続税はかかるの?(NISAでも相続税は別です)
まず整理しておきたいのが、NISAで非課税になるのは所得税・住民税であって、相続税は別ということ。NISAだから相続税がゼロになる、ということはありません。
ただ、相続税には「基礎控除」(ここまでは税金がかからないという枠)があります。国税庁の計算式はこちらです(国税庁 No.4152)。
3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数
我が家は妻と子ども2人なので、法定相続人は3人。3,000万円+600万円×3=4,800万円。ここまでは相続税がかからない計算になります。
さらに配偶者は手厚くなっていて、配偶者が取得した正味の遺産額が「1億6千万円」と「配偶者の法定相続分相当額」のいずれか多い金額までは相続税がかかりません(国税庁 No.4158)。
ただし大事な注意点。この軽減を受けるには、相続税の申告が必要です。「かからないから何もしなくていい」ではなく、申告して初めて使える仕組みなんですね。
期限も2つあります。
| 手続き | 期限 |
|---|---|
| 準確定申告(亡くなった方の確定申告) | 相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内 |
| 相続税の申告・納付 | 10か月以内 |
※ここは制度の紹介にとどめます。個別のケースで変わるので、実際は税理士や税務署にご確認ください。私は税理士ではありません。
🔑 【素朴な疑問】エンディングノートに、パスワードは書いたほうがいい?
エンディングノートに証券口座のことを書こうと思ったとき、私が迷ったのがこれです。ログインのパスワードも書いたほうがいいのか? でも他人に流出したときのリスクを考えると、書かないほうがいいのか?
調べた結論は、書かなくて大丈夫でした。理由は2つ。
- ① 相続手続きは、故人のIDでログインして売る、というやり方ではありません。正規の窓口に連絡して、書類で名義を移す流れなので、パスワードは使いません。
- ② 書き残すと、ノートの紛失・盗難で第三者に流出するリスク、相続人全員の合意がないまま動かされてしまうトラブルの危険があります。
書いておくべきは、「どの金融機関に口座があるか」と連絡先。それだけで家族は正規の手続きに進めます。
※金融機関によっては、手続き後に閲覧専用のIDが発行される場合もあるようですが、扱いは各社で異なります。詳しくは各金融機関にご確認ください。
我が家はというと、妻は口座を把握していて、パスワードも共有しています。NISAで何を買っているかも、日本の高配当株に投資していることも伝えてあります(個別の銘柄名までは伝えていませんが、配当金のお知らせの封筒が大量に届くので、たくさん持っていることは知っているはずです😅)。ただ、エンディングノートはまだ書けていません。書かなくちゃなあ、と思いながら今日に至っています。

💐 【やんともの考え】もし私が亡くなったら、妻にはこうしてほしい
ここは我が家の考えなので、「こうすべき」という話ではありません。あくまで私の願いとして書かせてください。
- そのまま課税口座で持っていると、そのあと増えた分に税金がかかってしまう。だから、妻自身のNISA口座に入れられるだけ移してほしい
- そのやり方も、口座開設のときに一緒に教えないといけないなと思っている
- 教育資金も老後資金も、必要になったらそこから遠慮なく使ってほしい
- 私が亡くなったら、それは妻の資産。困ったときに自由に使ってほしい
ただ、実務としては注意点があります。厳密には「移す」ことはできません。手順としては①課税口座で受け取る → ②売る → ③妻自身のNISA口座で買い直すという流れになります。
ここで効いてくるのが、さきほどの取得価額のリセットです。買ったときの値段が亡くなった日の値段にリセットされているので、相続後すぐに売れば税金はごくわずかで済みます。
ただし、買い直せるのは妻自身の枠(年間360万円・生涯1,800万円)の範囲内だけ。金額が大きければ、数年かけて少しずつということになります。もちろん買い直した先も投資なので、元本割れのリスクは常にあります。
1,800万円の枠の数え方について、詳しくはこちら👇
NISAの1800万円枠は「買ったときの値段」で数える|増えても枠は減りません
売ってから現金が届くまでの時間については、詳しくはこちら👇
投資信託を売ったらお金はいつ届く?オルカンは約1週間後です
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✅ 今日からできる備え(3つ)
- ① 家族に「どの金融機関に口座があるか」を伝える。金額まで言わなくても大丈夫。場所と連絡先だけで十分です
- ② 家族の口座を作っておく。同じ金融機関に口座がないと、手続きが1段階増えます
- ③ エンディングノートに、口座の場所・連絡先・「慌てて売らないでいい」という一言を書いておく(パスワードは書かない)
我が家は①と③の一部はできていますが、②とエンディングノートはこれからです。この記事を書いたのが、その第一歩だと思っています。
🌷 まとめ
- ① NISAの非課税は亡くなった日まで。でも、そこまでの利益はちゃんと守られる
- ② 相続人のNISAには入れられず、同じ金融機関の課税口座に移る
- ③ 家族に「口座の場所」を伝えておくのが、いちばんの備え
書斎の引き出しを開けて書類を出していたら、もなかがひょいと近づいてきて、引き出しの中をじっと覗き込んでいました。奥の部屋では、ココアがケージの中でごろんと横になって静かにしています。こういう何気ない時間が続いてくれることが、いちばんの願いなんですけどね🐈

最後に、いちばん書きたかったことを。このブログは妻も読んでくれています。だから今日のこの記事と、明日書く記事が、そのまま妻に向けたエンディングノートの一部になったらいいなと思っています。
明日は「特定口座にある個別株の相続」について書きます。NISAとは扱いが変わる部分があるので、あわせて読んでいただけたらうれしいです😊
※本記事の制度・数字は国税庁の公表情報(No.4152・No.4158・No.2022)をもとに執筆時点で整理したものです。手続きの必要書類や名称は金融機関ごとに異なり、制度も改正されることがあります。最新の仕様は公式サイトでご確認ください。
・国税庁:https://www.nta.go.jp/
・金融庁 NISA特設ウェブサイト:https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/
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本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資はご自身の判断と責任で行ってください。

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