「掉尾の一振(とうびのいっしん)」は、年末にかけて株が上がる、という相場の言い伝えです。
オルカンが連動する全世界株(円)の25年分で確かめると、12月の後半は25回中17回上がっていて、少しは当たっていました📊
ただ、オルカン本体の8回の12月は、下がった2回の下げが大きく、12月の平均は+0.2%でした。
年末を当てにせず、積立はいつもどおり。これが、データを見た私の答えです。
こんにちは、やんともです🐈
なんとなーくネタを探していると、この言葉に出会いました。
実は私、「掉尾の一振」という言葉を今回初めて聞いたから調べてみました。
NISAでオルカンを積み立てていると、「年末は株が上がるらしい。12月に買い増したほうがいい?」「売るのは年明けまで待ったほうがいい?」と気になる方もいると思います。そこで、データで確かめてみました✨
この記事で分かること👇
- 「掉尾の一振」の読み方と意味
- 全世界株(円)25年分の12月の成績と、ほかの月との比べ方
- オルカン本体の8回の12月で見えたこと
- 2022年12月に円高が重なった理由
🎍 「掉尾の一振(とうびのいっしん)」ってなに?
読み方は「とうびのいっしん」です。「ちょうびのいっしん」と読むこともあります。
野村證券の「証券用語解説集」では、株価が年末にかけて上昇する、という株式相場の格言と説明されています。「格言」は、相場で昔から言い伝えられてきた言葉のことです。
「掉尾(とうび)」は、最後になって勢いが盛んになること。1年の最後に株が勢いよく上がる、というイメージですね。
上がる理由のひとつとして、機関投資家(年金や保険会社など、大きなお金を運用するプロ)などの含み損を解消するための売りが一段落したあと、年末にかけて「ドレッシング買い」などで株価が上がること、が挙げられています。
「ドレッシング買い」は、決算の前に、運用している資産の見た目の成績をよくするための買いのことで、「お化粧買い」とも言うらしい・・・。
なんか面白い言葉がいっぱいありますねw
もともとは日本の株式市場の言葉で、日本株の話としてよく紹介されてるんですって。
私は初めて聞いたけど・・・。
こうした、はっきりした理屈は分からないのに「この時期はこう動きやすい」と言われる値動きのクセを「アノマリー」と呼びます。
あくまで言い伝えなので、毎年そうなるという決まりではありません。

🔍 オルカンと全世界株の25年で確かめました
オルカン(eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー))は、2018年10月31日生まれです。なので、12月は2018〜2025年の8回しかありません。
そこで、オルカンが連動する「指数」も使いました。
指数は、たくさんの株の値動きをまとめて1つの数字にしたもので、オルカンの場合は「MSCI ACWI(エムエスシーアイ・エーシーダブリューアイ)」という世界の株の指数です。
MSCIの日々のデータは2000年12月末からあるので、2001〜2025年の25回の12月を調べられました。
使ったのは「配当込み・円ベース」の値です。
- 配当込み:値上がりに加えて、受け取った配当も再投資したとみなして計算した値
- 円ベース(円建て):円に直して見た値。円で積み立てるオルカンの実感に近い
期間の区切り方は、次のとおりです。
- 12月の値動き:11月の末日→12月の末日
- 12月前半:11月の末日→12月15日
- 12月後半:12月15日→12月の末日
なお、指数とオルカン本体では、外国の株価を反映するタイミングや費用など計算のしかたがちがうので、数字は少しちがいます。
以前書いた中間選挙の記事と同じ、「言い伝えを、円で見たオルカンで確かめる」やり方です。言い伝えを決めつけず、結論はデータから出します。
同じやり方で調べた記事は、詳しくはこちら👇
🗳️ 米中間選挙の年は株が下がる?円で見るオルカンでは形が逆でした
📊 結果①:全世界株の12月は、12か月中4番目
全世界株(円)の12月は、25回中16回上がり、平均+1.4%でした。12か月の中では4番目です。
いちばん高かったのは4月(平均+2.5%・25回中19回上昇)で、2番目は11月(平均+2.3%・25回中20回上昇)でした。12月より、すぐ手前の10月・11月のほうが成績がよかったんですね。

※過去の値動きは将来の成果を示すものではありません。
どの月でも、上がった割合は全体で約6割(61%)、平均は+0.8%でした。12月はふつうの月より少し高いけれど、12月だけが特別というほどではありません。
「9月は下がりやすい」「ハロウィン効果」など、ほかの言い伝えも調べています。詳しくはこちら👇
📉「9月は株が下がりやすい」は本当?日経平均63年分のデータで調べました
📈 結果②:12月の後半に絞ると、言い伝えは少し当たっています
次に、12月を前半と後半に分けてみました(同じ全世界株・円のデータ)。
- 12月後半(15日→末日):25回中17回上昇、平均+1.2%
- 12月以外の月の後半(15日→末日):平均+0.4%
- 12月前半(11月末→15日):25回中15回上昇、平均+0.2%
12月の後半は、ほかの月の後半より高く、12月の上昇は後半に偏っていました。
「年末にかけて上がる」という言い伝えは、もとは日本株の言葉ですが、全世界株でも少しは当たっていると言えそうです📊
🌍 結果③:オルカンの8回は「上がる年が多いけれど、下げが大きい」
最後に、オルカン本体です。三菱UFJアセットマネジメントの基準価額(分配金再投資)で、11月の最終営業日→12月の最終営業日を計算しました。「基準価額」は、投資信託の値段のことです。
2018〜2025年の12月は、8回中6回上がり、2回下がりました。上がった6回の平均は+2.9%です。
ところが下がった2回は、2018年が−9.9%、2022年が−5.8%と大きな下げでした。
2018年は、オルカンができて2か月目の12月です。クリスマス前後に世界の株が大きく下がり、12月25日の基準価額は1日で−4.4%でした。2022年については、次の章で書きます。

※8回だけなので参考程度です。
100万円持っていたとすると、上がった年は約1.5万〜4.1万円増え、下がった年は約6万〜10万円減った、というイメージです💰
そのため、オルカンの12月の平均は+0.2%。いっぽう、2018年11月〜2025年12月のすべての月(86か月)の平均は+1.5%です。12月の平均は、ふつうの月より低かったことになります。
12月の後半だけを見ても、8回中6回は上がりましたが、2018年と2022年の後半の下げが大きく、平均はほぼ0%でした。8回はとても少ないので、この結果も参考程度に見てください。
オルカンが大きく下がった時期については、詳しくはこちら👇
📉 オルカンは過去どれくらい下がった?最大−33.8%、戻るまで265日
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💱 2022年12月は、日銀の発表で円高が重なりました
2022年12月20日、日本銀行は長期金利の変動幅を「±0.25%程度」から「±0.5%程度」に広げました(日本銀行「当面の金融政策運営について」2022年12月20日)。
そのあと円高が進みました。日銀が公表している東京市場のドル円(17時時点)は、12月19日の135円84銭から、20日は132円60銭へ。
1日で約3円の円高です。12月全体では、11月30日の138円53銭から12月30日の132円14銭へ、約6円の円高でした。
オルカンの基準価額は、12月21日に1日で−2.0%。ドルで見た(ドル建ての)全世界株(MSCI ACWI)も12月は−3.9%で、株安に円高が重なった形です。
「円高」は、円の価値が上がること(1ドルを買うのに必要な円が減ること)です。外国の株を円に直すと、円高のときは円で見た値が下がり、反対に「円安」のときは上がります。オルカンの12月は、株だけでなく為替でも動きます💱
為替でオルカンがどう動くかは、詳しくはこちら👇
💱 オルカンの「為替ヘッジなし」って大丈夫?円安・円高でどうなるかを解説
今年(2026年)も、日本銀行の金融政策決定会合が12月17日(木)・18日(金)にあります(日本銀行「金融政策決定会合の開催日程」)。どうなるかは分からないので、予想はしません。
💬 私はこう考えます
2022年12月にオルカンが1日で約2%、12月全体で−5.8%下がったこと、正直記憶にありません。
株を始めたばかりの頃は、値動きに振り回されて売ってしまったことがあります。
でも、「○月は上がる・下がる」という言い伝えを見て、売り買いしたことはありません。
私の新NISAは、SBI証券で、つみたて投資枠は三井住友カードのクレカ積立でオルカンを毎月、成長投資枠はオルカンをちょこちょこスポットで買っています。
お金の見直しは不定期で、気になったときにやっています🏠
今年の12月にオルカンが大きく下がっても、いつもどおりで何もしないと思います。
積立投資は、下がっているからとか関係なく、継続一択。
長期のインデックス投資が負けにくいと言われるのは、
①世界経済の長期的な成長
②利益が利益を生む複利効果
③市場全体に投資するリスクの分散
④長く続けて短期の変動を吸収する時間分散
の4つが理由です。
ただし、これはあくまで一般的な傾向であり、将来の投資成果を保証するものではありません。投資には元本割れのリスクが常に伴います。
だから年末の言い伝えは、売り買いの理由にはしません。今年(2026年)の12月の結果は、年明けにこの記事に追記しますね📝
この記事を書いている横では、もなかがフローリングでへそ天になって寝ていて、ココアが撫でてほしそうに足元へちょこちょこ寄ってきていました🐈🐇 年末の相場がどう動いても、我が家の時間はいつもの速さで流れていきます。そのくらいの距離感が、ちょうどいいのだと思います。

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❓ 掉尾の一振とオルカンのよくある質問
Q. 掉尾の一振の読み方と意味は?
「とうびのいっしん」と読みます(「ちょうびのいっしん」とも)。年末にかけて株価が上がる、という株式相場の格言です。「掉尾」は、最後になって勢いが盛んになることを意味します。
Q. 年末にオルカンを買い増すと得ですか?
全世界株の25年では、12月後半は上がる年が多くありました。ただ、オルカンの8回では下がった年の下げが大きく、12月の平均はふつうの月より低かったです。年末を当てにして買い増すほどの差はなく、過去の値動きは将来を保証しません。
Q. 12月にオルカンを売るなら、年明けまで待ったほうがいいですか?
年末に上がるかどうかで決めるより、お金を使う予定に合わせるのがおすすめです。売ったお金が届くのは約1週間後で、年末年始をはさむと銀行で使えるのが年明けになることもあります。
売ったお金がいつ届くかは、詳しくはこちら👇
💰投資信託を売ったらお金はいつ届く?オルカンは約1週間後です
Q. 今年のNISAの枠で12月にオルカンを買うなら、いつまでですか?
今年の枠になるのは、受渡日(代金を払い、商品が自分のものになる日)が年内の分だけです。オルカンは申込の日から数えて6営業日目が受渡日で、2026年12月は25日(金)と28日(月)が注文できない日です。年内最後の営業日の12月30日まで買えるわけではありません。
年内の締め切りは、詳しくはこちら👇
🗓 NISAの今年の枠はいつまで?オルカンは12月30日まで買えません
Q. 2026年の12月は上がりますか?
分からないので、予想はしません。12月17日・18日には日銀の金融政策決定会合があります。結果は年明けに、この記事に追記します。
📝 まとめ
- 「掉尾の一振」は、年末にかけて株が上がるという格言(もとは日本株の言葉)
- 全世界株(円)の12月は25回中16回上昇・平均+1.4%で、12か月中4番目。特別というほどではない
- 12月後半に絞ると25回中17回上昇・平均+1.2%で、言い伝えは少し当たっている
- オルカンの8回は6回上昇でも、2018年・2022年の下げが大きく、12月の平均は+0.2%
- 年末を当てにした売り買いはせず、積立はいつもどおり継続
基準価額・お申込み不可日・日銀の会合日程など、最新の仕様は公式サイトでご確認ください👇
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日本銀行「金融政策決定会合の開催日程」
📚 参考にした資料
- 野村證券「証券用語解説集:掉尾の一振」
- MSCI「MSCI ACWI Index」
- 三菱UFJアセットマネジメント「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」(基準価額・設定来データ)
- 日本銀行「当面の金融政策運営について」(2022年12月20日)
- 日本銀行「金融政策決定会合の開催日程」
- 日本銀行「時系列統計データ検索サイト」(東京市場 ドル・円 スポット 17時時点)
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過去の値動きは将来の成果を示すものではありません。データは2026年11月2日時点で入手できたものです。本記事は特定の金融商品の購入や売買のタイミングをすすめるものではありません。
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資はご自身の判断と責任で行ってください。

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