「オルカンを買おうと思って目論見書を見たら、為替ヘッジなしって書いてある……これって大丈夫なの?」
こんにちは、やんともです🐈
我が家は新NISAでSBI証券から「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」を淡々と積み立てているだけの、とてもシンプルな運用をしています。
そのオルカンに書かれている「為替ヘッジなし」という言葉。初心者の方がつまずきやすいポイントの代表格です。
今回はそもそも為替ヘッジとは何かから、小学生でもわかるくらいのやさしさで解説していきます。以前書いた円安・円高の基礎編(#650)の、実践編にあたる記事です✨
😲 「オルカンって、円高になったら損するの?」
まず結論からお答えします。
はい、円高はオルカンにとって逆風になります。オルカンは「為替ヘッジなし」なので、為替の動きをそのまま受けるからです。
……でも、だからといって困ることはありません。私は為替リスクを分かった上でオルカンを買っています。その理由を、順番にお話ししていきますね。
🤔 そもそも「為替ヘッジ」ってなに?
オルカンは全世界の株に分散するファンドですが、中身の約6割はアメリカの株です。
つまりオルカンを買っている私たちは、間接的に「ドルなどの外貨建ての資産」を持っている状態なんですね。
ということは、私たちの資産の値段は①株そのものの値動き ②為替の動きという2つの要素で決まります。
- アメリカの株が上がった → 資産は増える📈
- 円安(1ドル=の数字が大きくなる)→ 円で見た資産は増える
- 円高(1ドル=の数字が小さくなる)→ 円で見た資産は減る
そして為替ヘッジとは、この②の影響を打ち消す仕組みのこと。「円高になっても目減りしないようにする保険」のようなものだとイメージしてください。
海外旅行のたとえで考えてみる
1年後にハワイ旅行を予定していて、10万円を用意したとします。
- いまのうちにドルに替えず、円のままの価値を確保しておく=為替ヘッジあり。為替がどう動いても予定どおり。ただし手間(=コスト)がかかる
- ドルのまま持っておく=為替ヘッジなし。円安になれば得した気分、円高になれば損した気分になる
オルカンは後者、つまり「ドルのまま持っておく」タイプです。円安・円高そのものの仕組みがピンとこない方は、先に基礎編をどうぞ👉 円安・円高ってなに?資産運用への影響
💸 ヘッジありの「保険料」は意外と高い
「じゃあ保険がついている『ヘッジあり』のほうが安心じゃない?」と思いますよね。ここが大事なところです。
為替ヘッジにはコストがかかります。そのコストは主に日本と相手国の金利差で決まります。
日本の金利が低く、アメリカの金利が高いという金利差が大きい局面では、ヘッジコストが年数%に達することもあると言われています。
具体的な数値は日々変動するので断定はできませんが、「けっこう重い」ということは知っておいてよいと思います。
年数%というのは、リターンからそのぶんが毎年削られていくという意味です。長期の積立ではこれがかなり効いてきます。
私は、手数料や信託報酬の%は馬鹿にできないと考えているタイプです。
だからこそ、コストを払ってまで為替の値動きを打ち消すという選択はしていません。
もちろん「ヘッジありのファンドがダメ」という話ではなく、あくまで私個人の判断です。
目的(数年後に使うお金など)によっては、ヘッジありが合う人もいると思います。
コストが長期でどれだけ効くかは、こちらで詳しく書いています👉 信託報酬ってなに?手数料が安いと嬉しい理由
📊 実際、この5年の円安はオルカン民に追い風だった
ここで、実感しやすい数字をひとつ。
私が投資を始めた5年ほど前は1ドル=約109円でした。それが2026年7月現在は1ドル=約163円台(出典:各種報道)。
仮に5年前に1万ドル分の資産を持っていたとしたら(※あくまで説明用の仮定です)、株価がまったく動かなくても、円で見た価値は約109万円→約163万円になります。
為替だけで約1.5倍。これが「ヘッジなし」の威力です。

同じ1万ドル分の資産が、円ではいくらになるかの比較です。株価がまったく動かなくても、為替だけで約109万円→約163万円に。※逆に円高になれば同じ力で逆に働きます。説明のための仮定であり、為替レートは各種報道をもとにした概数です。将来の為替や運用成果を示すものではありません。
グラフのとおり、中身の株の値段が1円も動かなくても、円で見た数字は大きく変わります。
オルカンの基準価額がぐんぐん伸びてきた背景には、株高だけでなく円安という追い風もあった、ということですね。
正直に言うと、株を始めたときは1ドル=109円くらいで、ここまで円安が進むなんて思ってもいませんでした。
そして必ず添えておきたい但し書き。
これはたまたま円安が進んだから追い風になっただけです。
逆に円高に振れれば、同じ力で逆風になります。
1ドル=163円が130円に戻れば、円で見た資産は同じだけ目減りします。
「円安が続くから買い」という話ではまったくありません。
🙏【やんともの本音】未来の為替なんて、分かりません
ここが今日の記事の核です。
未来の為替なんて、誰にも分かりません。
5年前の私が「ここまで円安が進むとは思っていなかった」ことが、何よりの証拠だと思っています。専門家の予想も外れます。私に当てられるはずがありません。
正直、投資を始める前は為替なんて意識したこともありませんでした。
日本円以外の資産を持つと、自分の資産と為替に関係が出てくるので、気にはするようになりました。ニュースで「1ドル=○円」と聞くと、おっと思うくらいには。
ただ、気にはするけれど、行動は変えません。
円安だからといって買い増しませんし、円高だからといって積立を止めません。
読めないものを読もうとしないこと自体が、私の戦略です。

🧠 「今は円安だから、高値づかみになりませんか?」への答え
私の考えはこうです。
たしかに、今の水準は高値に見えるかもしれません。
でも長期で積み立てていけば買値は平均化されて分散されますし、未来から振り返れば今の基準価額は安いのではないかと考えています。
これまでの株価の歴史を見てきた上での、私の見方です。世界経済はこれからも成長していくと考えています。
ここで、長期インデックスが負けにくいと言われる理由を整理しておきます。
- 長期的な経済成長:世界経済は長期で成長し、企業業績・株価も上昇傾向
- 複利効果:期間が長いほど、利益が利益を生む
- リスクの分散:全世界に分散するので、個別企業や1つの国の不調の影響を抑えられる(為替も、ドル以外の通貨にも分散されている点がポイント)
- 時間分散:積立を続けることで短期の変動を吸収し、高値づかみのリスクを軽くできる
ただし、これはあくまで一般的な傾向であり、将来の投資成果を保証するものではありません。投資には元本割れのリスクが常に伴います。
そして最大のポイント。そういうことに脳のリソースを使わなくていいのがオルカンです。
為替を予想して、国を選んで、タイミングを計って……そんなことに使う時間があるなら、家族と過ごしたいのが本音です。だから淡々と積立一択。
「毎回それしか言わないのか」と思われるかもしれませんが、本当にそれ以外に言うことがありません笑
「今日はどうせ安い」という長期目線の話は、こちらでも書いています👉 オルカンの「今日の値段」が夜まで分からない理由
🛒 おまけ:円安は家計にも効いている
資産の話だけでなく、円安は家計にもしっかり効いています。
我が家の体感では、食費は2〜3年前と比べて月2〜3万円ほど上がりました。
同じものを同じように買っているだけなのに、レシートの合計がじわじわ増えていく感覚です。食費以外にも、電気代や日用品など、いろいろ上がっていると感じます。
ただ、見方を変えるとこうも言えます。
| 円安のとき | 円高のとき | |
|---|---|---|
| 家計(生活費) | 輸入品が高くなり苦しい😥 | 輸入品が安くなり助かる😀 |
| オルカン(円換算) | 増える方向に働く📈 | 減る方向に働く📉 |
つまり、外貨建ての資産を持っていること自体が、円安による家計の痛みに対する「ある種の備え」になっている側面もあるのかなと思っています(断定はできませんが、そういう受け止め方もできるという温度感で)。
円だけを100%持っているより、少し気持ちが落ち着くのは事実です。
物価が上がる仕組みそのものは、こちらで解説しています👉 物価はなぜ上がるの?原油高・円安が家計に響く仕組み
🌸 まとめ:為替は「当てにいかない」
今日の内容を3行でまとめます。
- オルカンは「為替ヘッジなし」。円安なら円換算の資産は増え、円高なら減る
- ヘッジありには金利差というコストがかかり、金利差が大きい局面では年数%になることもある
- 為替は誰にも読めない。だから読まなくていい形(全世界分散+積立)にしておく
為替を当てにいくのではなく、当てなくていい仕組みを持つ。それが、オルカンを1本持つということだと思っています。
この記事を書いている今日は雨で、もなかは窓辺にちょこんと座って外の雨粒をじっと眺めています。ココアはラグを前足でせっせと掘るしぐさに夢中。
相場も為替も、この2匹にはまったく関係ありません。
私も、それくらいの距離感で付き合っていければいいなと思っています🐈🐇
なお、投資の順番は家計管理 → 生活防衛資金の確保 → 余剰資金で投資。ここは為替がどう動いても変わらない大前提です。
※本記事の為替レートは各種報道をもとにした概数です。ファンドの為替ヘッジの有無やコスト、信託報酬などの最新の仕様は公式サイトでご確認ください。
・eMAXIS Slim シリーズ(三菱UFJアセットマネジメント): https://emaxis.jp/
・NISA制度(金融庁): https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/
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本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資はご自身の判断と責任で行ってください。

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