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🏦「利息がいい銀行」を探すのはやめました|定期預金は国債に勝てません

資産運用
記事内に広告が含まれています。

こんにちは、やんともです🐈

ここ最近、ニュースでも銀行の広告でも「金利アップ」「円定期 年1.0%」という文字を、本当によく見かけるようになりました。何十年も金利ゼロの世界で暮らしてきたので、こういう数字を見るとつい目がとまりますよね。

私も気になって、あちこちの銀行の金利を調べてみました。ネット銀行も、地方銀行も、キャンペーンも。

結論から言うと、「個人向け国債を超えている預金」は、どこにもありませんでした。

この記事では、次の3つをできるだけやさしく書いていきます。

  • ①なぜ銀行の預金金利は、構造的に国債より下にしか来ないのか
  • ②大きい文字で書かれた「年◯%」にだまされない見方
  • ③じゃあ銀行は、何で選べばいいのか(やんともの答え)

※この記事の数字はすべて2026年9月時点のものです。金利は毎月変わるので、そこだけご注意ください。

📊 まず、全体像を見てください

細かい話に入る前に、いまの「金利の階層」を並べてみます。上にあるほど、もらえる利息が大きいという意味です。

市場の10年国債2.965%から個人向け国債、定期預金、普通預金までを年利の高い順に並べた横棒グラフ。国債と銀行のあいだに境界線が引かれている
銀行の利息は、国債の下にしか来ません

上から順に、市場の10年国債・個人向け国債の3タイプ・そして銀行の預金です。赤い点線から上が国債、下が銀行。定期預金の日本一(1.70%)ですら、個人向け国債でいちばん低いもの(1.95%)に届いていません。※個人向け国債は2026年9月募集分(財務省)、市場の10年国債は2026年9月3日の値、銀行の金利は2026年9月時点で確認できたものです。

図のとおり、いちばん上に市場の10年国債(2.965%・2026年9月3日)があり、その下に個人向け国債、さらにその下に銀行の預金がぶら下がっています。順番が入れ替わることは、ほとんどありません。

ここで注目してほしいのは、定期預金の日本一(1.70%)ですら、個人向け国債のいちばん低いもの(1.95%)に届いていないということです。しかも1.70%のほうは、新規口座開設限定・金額の下限あり・期間限定という条件つき。

つまり、日本中の銀行を全部調べ上げて優勝を見つけても、国債のいちばん下に負けます。この時点で、探し回る意味がかなり薄いことが分かると思います。

🔍「年1.0%」と書いてあっても、もらえるのは2,009円です

ここがこの記事のいちばん大事なところです。

あるネット銀行が実際に出していたキャンペーンに、3ヶ月もの円定期預金 年1.0%(税引前)というものがありました。広告では「1.0%」が大きな文字で書かれています。

では、100万円を預けたらいくらもらえるのか。銀行自身が出していた試算がこちらです。

  • 100万円 × 1.0% × 92日 ÷ 365日 = 2,520円(税引前)
  • そこから税金511円を引いて、手取り 2,009円

年1.0%といっても、適用されるのは92日間だけ。だから1年分ではなく、3ヶ月分しかもらえないんですね。しかも特別金利は当初3ヶ月のみで、満期後に自動継続してもキャンペーン金利は適用されません。

ではこれを、ふつうの預金と比べてみます。

100万円を1年間預けた場合の税引後の受取利息を、個人向け国債・定期預金の日本一・メガバンク・3ヶ月キャンペーンで比べた棒グラフ
100万円を1年間置いたら、手取りでいくら?

同じ100万円を1年間置いたときの、手取りの利息です。いちばん右の「年1.0%」は3ヶ月ぶんしかもらえないので、メガバンクにふつうに1年置いた0.50%より少なくなります。※税金は一律20.315%で計算。3ヶ月キャンペーンの2,009円は銀行が公表していた試算そのものです。

同じ100万円を1年間置いたときの手取りで並べると、順番が完全にひっくり返ります。数字で書くとこうです。

※税金は一律20.315%(復興特別所得税込み)で計算しています。

そうです。話題の「年1.0%」よりも、メガバンクにふつうに1年置いたほうが、倍近くもらえるんです。

そして個人向け国債(変動10年)なら15,539円。キャンペーンの約7.7倍です。

広告の基本の形は、いつもこうです。大きい文字で年利、小さい文字で「3ヶ月のみ」。ウソは一つも書いていません。でも、年利だけを見て比べると、判断を間違えます。

この記事で渡したい物差し

だから、比べるときはこれだけ覚えてください。

「100万円を1年間預けたら、手取りでいくらもらえるか」で比べる。

年利のパーセントではなく、円で、1年で、税引後で。この物差しで並べ直すと、広告の大きい文字はほとんど意味を失います。そして、この物差しで見るかぎり、1年ものの預金で個人向け国債を超えるものは、いまの日本にありません。

🏦 なぜ、銀行は国債に勝てないのか

ここは仕組みの話です。小学生に説明するつもりで書きますね。

銀行のお仕事は、ざっくり言うと「安く借りて、高く貸す」です。私たちから預金という形でお金を集めて(これが仕入れ)、それを企業や住宅ローンとして貸したり、国債を買ったりして運用します(これが売上)。その差額が銀行の儲けで、これを利ざやといいます。

八百屋さんが100円で仕入れた野菜を150円で売るのと同じです。仕入れ値が売値を超えたら、商売が成り立ちません。

ここで大事なのは、国債の利回りが、銀行にとっての「売値の目安」になっているということ。銀行だって余ったお金は国債で運用します。だからもし国債より高い利息を預金者に払い続けたら、仕入れ値のほうが高くなってしまう。これを逆ざやといいます。

そして、これは机上の空論ではありません。東京商工リサーチによると、2025年3月期は10行が逆ざやでした(前年は7行)。理由は、預金金利の引き上げが先行して、貸出金利の上昇が追いつかなかったから。

つまり、銀行が意地悪をしているわけでも、私たちをだましているわけでもありません。そもそも預金金利を国債より上に置き続けられない、そういう構造なんです。

じゃあ、なぜ一時的に高い金利が出せるの?

答えはシンプルで、あれは宣伝費だからです。

新しいお客さんに口座を作ってもらうためのコスト。テレビCMを打つかわりに、金利という形で配っているだけ。だから必ず条件がつきます。

  • 新規口座開設のかたのみ
  • ◯万円以上、◯万円まで
  • 最初の3ヶ月だけ
  • 期間限定・先着◯名

この条件が、そのまま「宣伝費なので出せる範囲はここまでです」という意味になっています。逆に言えば、条件のない高金利は出てきません。出したら逆ざやになるからです。

📉 個人向け国債でさえ、市場の国債の66%です

ちなみに、個人向け国債も「国債そのもの」ではありません。

財務省によると、変動10年の利率は基準金利 × 0.66と決められています。10年固定利付国債とのバランスや、途中で換金できるという商品性を考えて決めた係数だそうです。固定5年は基準金利マイナス0.05%、固定3年は基準金利マイナス0.03%。いずれも最低金利0.05%が保証されています。

つまり、個人が買える国債は、市場の国債の66%しかもらえない。それなのに、それでも銀行の預金より上なんです。ここがこの話のいちばん皮肉なところだと思っています。

そもそも、なぜ急にこんな数字が並ぶようになったのか。その背景は、詳しくはこちら👇
長期金利が30年ぶりの高さに!住宅ローン・預金・オルカンはどうなる?

💳 じゃあ、銀行はどうやって選ぶのか(やんともの答え)

正直に言うと、私はこれまで、金利で銀行の口座を作ったことが一度もありません。

ここまで見てきたとおり、預金の利息はどう頑張っても天井が決まっています。100万円で年に数千円の差。その数千円のために口座を開いて、条件を確認して、満期を管理して、また次のキャンペーンを探して……というのは、私にはどうしても割に合いません。

私が銀行を選ぶ基準は、使い勝手と、手数料がお得かどうか。この2つだけです。

いま我が家のメインは、ドコモSMTBネット銀行(旧・住信SBIネット銀行)です。2026年8月3日に住信SBIネット銀行から商号変更しましたが、口座番号などはそのまま使えています。

  • ATM出金(スマホがあれば引き出せる)・他行振込の無料回数が使いやすい(ことら送金だと手数料は0円)
  • アプリが分かりやすく、管理しやすい
  • 目的別口座で、生活防衛資金・教育費・旅行費などを袋分けできる

とくに目的別口座は本当に便利で、生活防衛資金を「触らないお金」として物理的に分けておけるのが大きいです。金利0.1%の差より、こっちのほうが我が家の家計にはずっと効いています。

ただし正直に書いておくと、ドコモが買収したので、今後の改悪は気になっています。無料回数や条件が変わる可能性はあるので、そこは見ていくつもりです。銀行に一生の忠誠を誓う必要はありません。

手数料で銀行や決済を選ぶ話は、詳しくはこちら👇
現金派だった我が家が、キャッシュレスにしたら家計管理がラクになった話

利息で銀行を選ぶのは、いちばん差がつかないところで消耗する選び方だと思っています。

🐈 私は個人向け国債も買っていません

ここまで国債の数字ばかり出してきましたが、実は私は、個人向け国債を買ったことがありません。

理由はひとつで、発行から1年間は中途換金できないからです。

我が家の守りのお金(生活防衛資金)は、「いつでも、何が起こってもすぐ引き出せる」ことを最優先にしています。病気やケガで働けなくなる、会社が倒産する。そういうときに「あと3ヶ月待てば解約できます」では、お守りの役目を果たしません。利息で1万円多くもらうより、いつでも動かせることのほうが我が家には価値があります。

生活防衛資金の考え方は、詳しくはこちら👇
生活防衛資金っていくら必要?投資より先に貯める「お守りのお金」のはなし

債券の値動きや、個人向け国債の1年ルールについては、詳しくはこちら👇
金利が上がると債券は下がります|「安全資産」が5年間マイナスだった話

ただし、こちらも正直に書いておきます。これから金利がさらに上がっていくと予想しているので、そのときに買うかどうかは、正直まだ分かりません。「絶対に買わない」と決めているわけではなく、いまの我が家の事情では優先順位が低い、というだけです。

知り合いに「この銀行、利息いいからお得だよ」と言われた話

以前、知り合いに「この銀行の利息いいから、お得だよ」と教えてもらったことがあります。悪気はまったくなくて、いい情報を共有してくれただけです。その気持ちは本当によく分かります。ゼロ金利が長すぎたので、1%という数字が新鮮に見えるんですよね。

でも、その場で条件を見せてもらったら、やっぱり期間限定・新規のみ・上限あり。1年間の手取りに直したら、正直お得だとは思えませんでした。

この記事で「1年間の手取りで比べる」という物差しを渡したかったのは、まさにこういう場面のためです。物差しがあれば、その場で判断できます。

ちなみにこの原稿を書いているあいだ、もなかはソファの端で丸くなって気持ちよさそうに眠っていて、ココアはケージの前でチモシーをもしゃもしゃ食べていました🐇 我が家の平和は、金利では変わりません。

⚠️ 正直な注意点

国債をすすめる記事にはしたくないので、不利な点もきちんと書きます。

  • 個人向け国債は、発行から1年を経過しないと中途換金できません。換金時は、直前2回分の各利子(税引前)相当額 × 0.79685が差し引かれます。預金はいつでもおろせます。ここが最大の違いです。
  • 預金保険は1,000万円とその利息まで。個人向け国債は国が全額を保証。まとまったお金を置く場合、ここも差になります。
  • 銀行の金利も国債の利率も、これからどんどん変わります。この記事の数字は2026年9月時点のものです。

私の主張は「国債のほうが得だから買ってください」ではありません。利息で銀行を探し回っても、この天井は越えられませんよ、ということです。

✅ まとめ

  • 銀行の預金金利は、構造的に国債の下にしか来ません。利ざやで商売しているので、そうせざるを得ない。銀行が悪いのではなく、仕組みです。
  • 比べるときは「100万円を1年間預けた手取り」で。大きい文字の年利は、期間を見ないと意味がありません。年1.0%の3ヶ月定期の手取り2,009円は、メガバンク1年定期の3,984円の約半分でした。
  • 利息で銀行を探し回るのは、労力に見合いません。定期預金の日本一(1.70%)ですら、個人向け国債の最低(1.95%)に届いていないので。
  • 銀行は、使い勝手と手数料で選ぶ。そこがいちばん差が出ます。

金利が上がったニュースを見て預け先を探し始めたかたには、ちょっと拍子抜けする結論かもしれません。でも、探し回る時間を家計の固定費見直しに使ったほうが、たいていの場合ずっと大きな金額が動きます。私はそう思っています😌

📚 出典・参考

  • 個人向け国債の利率・利率の決め方・中途換金:財務省「個人向け国債」 https://www.mof.go.jp/jgbs/individual/kojinmuke/
  • 長期金利:日本経済新聞(2026年9月3日)
  • 銀行の逆ざや10行:東京商工リサーチ
  • 銀行の預金金利:2026年9月時点で確認できたもの

金利は毎月・随時変わります。最新の仕様・利率は、必ず各金融機関の公式サイトと財務省のページでご確認ください。

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本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資はご自身の判断と責任で行ってください。

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