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🌍「オルカン高配当」が9月30日登場|中身を比べて私は買わないと決めました

資産運用
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2026年9月30日(水)、「オルカン高配当」という愛称の新しいファンドが設定・運用開始になります。正式名称はeMAXIS 高配当全世界株式(オール・カントリー)で、配当払出型資産成長型の2本が同時に登場します📊

私はふだん、新NISAのつみたてでオルカン(eMAXIS Slim 全世界株式)を積み立てつつ、暴落したときにだけ日本の個別株を買う、という2本柱でやっています。「未来のお金=オルカン」「今のお金=日本株の配当」というイメージですね。

今回の新商品は、その2本柱を1本にまとめたような顔つきをしています。気になったので中身をひととおり調べてみました。先に結論だけ書くと──「気になったから調べたけど、いらない」でした。理由は信託報酬でも銘柄数でもなく、もっと根っこの部分にあります。

🆕 どんな商品なの?

三菱UFJアセットマネジメントの公式リリース(2026年8月26日)から、確定している内容をまとめます。

  • 設定・運用開始=2026年9月30日(水)
  • 連動指数=MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス高配当利回り指数(配当込み、円換算ベース)
  • 銘柄の選び方=親指数(MSCI ACWI)から、配当の持続性・成長性、財務品質(ROE・利益の安定性・負債比率など)、株価パフォーマンスでスクリーニングし、配当利回りが親指数の1.3倍以上の銘柄を採用
  • 信託報酬=年率0.165%(税抜0.15%)以内。純資産5,000億円以上で0.1628%、1兆円以上で0.1606%に減る
  • 購入時手数料なし/信託財産留保額なし/為替ヘッジなし
  • NISAの成長投資枠の対象
  • 販売会社=SBI証券・楽天証券・マネックス証券(配当払出型はスマートプラスも)

いちばんの違いは「分配のしかた」

  • 配当払出型=年4回決算(3・6・9・12月の各14日)。原則として、分配対象額のうち経費等控除後の配当等収益の全額を分配。初回決算日は2026年12月14日
  • 資産成長型=年1回決算(9月14日)。「信託財産の成長を優先し、原則として分配を抑制する方針」(公式の表現。“分配しない”とは書かれていません)。初回決算日は2027年9月14日

この2種類。そしてもうひとつ。この2本、愛称はどちらも「オルカン高配当」で同じなんです。私も最初に見たとき「愛称が同じで2本あるの?」と素で驚きました。証券会社の検索窓で「オルカン高配当」と打つと2本出てくることになるので、買う人はここで必ず一度立ち止まると思います。

似た名前で迷うのはオルカンの“あるある”です。詳しくはこちら👇
🔍「オルカン」似た名前がいっぱい…SBIで迷わない選び方

⚠️ なお、有価証券届出書は2026年8月26日に提出されたばかりで、届出の効力はまだ発生していません。公式リリースにも「当該届出の効力が発生するまでに、記載内容が訂正される場合があります」と明記されています。ここは前提として押さえておいてください。

📊 中身はオルカンとどう違う?

指数の数字を並べてみます。基準日が違うものが混ざらないように、出どころを分けて書きますね。

まず、MSCI公式ファクトシート(2026年7月31日現在・米ドルベース)による指数どうしの比較です。

オルカン高配当の指数 親指数(オルカンの指数)
配当利回り 3.27% 1.59%
PER 16.90倍 23.24倍
PBR 2.79倍 3.82倍
銘柄数 713銘柄 2,460銘柄

利回りは約2倍、PER・PBRは低め。そのかわり銘柄数は約3.5分の1になります。

・業種の内訳

オルカンとオルカン高配当の業種別の比率を比べた横棒グラフ。情報技術はオルカン29.6%に対しオルカン高配当5.47%、ヘルスケアは8.4%に対し18.69%、生活必需品は4.8%に対し14.21%、エネルギーは3.9%に対し10.95%

同じ「オール・カントリー」でも、業種の中身はまるで別物でした。オルカンは情報技術が29.6%を占めますが、オルカン高配当は5.47%しかありません。かわりにヘルスケア・生活必需品・エネルギーが厚くなっています。※オルカン=三菱UFJアセットマネジメントの月次レポート(2026年7月31日現在/組入上位10業種)、オルカン高配当=MSCIの指数ファクトシート(2026年7月31日現在)より。

つまりオルカンと比べると情報技術が29.6%→5.47%と、約5分の1になり、ヘルスケア・生活必需品・エネルギーが2〜3倍ほど増える。
ここが両者のいちばん分かりやすい違いだと思います。

国別で見ると、対象指数のアメリカ比率は48.9%(公式リリース・2026年5月末現在)。オルカンのアメリカ比率は63.1%(月次レポート・2026年7月31日現在)で、基準日は違いますが、アメリカへのかたよりは高配当のほうが小さい形になっています。

🔍 上位10銘柄が、1社も重ならない

ここが今回いちばん驚いたところです。

オルカンとオルカン高配当の組入上位10銘柄を並べた図。オルカンはApple・NVIDIA・Microsoftなど、オルカン高配当はエクソンモービル・ジョンソン&ジョンソン・アッヴィなどで、重なる銘柄は0社

上位10銘柄を並べてみると、1社も重なりませんでした。同じ「オール・カントリー」でも、上に来る会社はまったく別です。※オルカン=三菱UFJアセットマネジメントの月次レポート、オルカン高配当=MSCIの指数ファクトシート(指数の構成比率)。いずれも2026年7月31日現在。

1社も重なりません。以前、オルカンとS&P500は上位10のうち9社が同じ、という記事を書きましたが、今回はその完全な裏返しですね。

オルカンとS&P500の重なりの話は、詳しくはこちら👇
🌍 オルカンとS&P500の両方持ちは分散になる?私はオルカン1本です

⚖️ 正直に書くと、高配当のほうが有利な点もあります

都合の悪いところを隠すと記事の意味がないので、正直に書きます。業種のかたよりも、アメリカへのかたよりも、オルカン高配当のほうが小さいです。上位10銘柄の合計比率も18.64%と、オルカンの23.4%より低い。特定の銘柄に依存する度合いは低くなります。

過去の実績(グロスリターン・2026年7月31日時点)も見てみましょう。

  • 直近1年=高配当27.13%/親指数22.59%
  • 3年(年率)=15.66%/18.82%
  • 10年(年率)=10.12%/12.86%
  • 1994年6月末から(年率)=9.97%/8.77%
  • 2022年(下落した年)=高配当−6.73%/親指数−17.96%
  • 2023年=10.33%/22.81%
    2024年=8.30%/18.02%

下げた年は高配当のほうが粘り、AI相場のような強い上げ相場では大きく負ける。10年では親指数の勝ち、1994年からの超長期では高配当の勝ち。どちらが上とは言い切れない、というのが正直な読み方だと思います。もちろんこれは過去の実績であって、将来を保証するものではありません。

ただ、分散という点でひとつだけ補足を。よく「国の分散は高配当のほうが上」と言われがちですが、対象の国は両方とも同じ47ヵ国・地域(先進国23/新興国24)です。違うのは、同じ47ヵ国を2,460社で持つか、713社で持つか。私は「国の分散はオルカンでしょ。企業数も2,400社だから」という感覚に落ち着きました。

🔁 複利はどうなる?

配当払出型は年4回の決算で、経費等控除後の配当等収益を原則全額分配します。受け取った分は現金として手元に来るので、その分はファンドの中で回り続けません。複利が効きにくい=未来のお金としては長期運用に向いていないということになります。私にとっては、ここがいちばんきついポイントでした。

もらった分配金を自分で再投資するにしても、NISAの中では「買い直し」になるので、また新しく枠を使います。枠の数え方は取得価額ベースなので、無駄打ちはなるべく減らしたいところです。

分配金を出さないことの意味は、詳しくはこちら👇
🌍 オルカンって分配金出ないの?→出ません。でも損じゃない理由

そもそも複利ってなに?という方はこちら👇
✨複利の力ってなに?お金が雪だるま式に増える仕組みを小学生でもわかるように解説

資産成長型は「信託財産の成長を優先し、原則として分配を抑制する方針」なので、こちらなら複利は効きやすい設計です。2本のどちらかを選ぶなら、私は資産成長型を選びます。

🙅 私が買わない理由=まとめると「役割分担」が消える

ここが今回いちばん書きたかったところです。

私の2本柱は、目的が違うお金を、別々の器に入れているから成り立っています。オルカンは触らずに置いておく未来のお金。日本株の配当は、今の暮らしに戻ってくる今のお金。器が分かれているから、片方を育てながら、もう片方を受け取れるわけです。

ところがこれを1本にまとめると、こうなります。

  • 配当払出型を選ぶ → 全部が「今のお金」になる。未来の複利が効かない
  • 資産成長型を選ぶ → 全部が「未来のお金」になる。でもそれならオルカンでいい(信託報酬は3分の1)

つまりどちらを選んでも、2本柱でやっていたことの片方しかできない。「一緒にしたらダメでしょ。まとめたら効果を発揮できない」というのが、調べ終えたあとの私の率直な感想でした。

これは商品が悪いという話ではまったくありません。高配当を1本でシンプルに持ちたい人、受け取る現金を全世界に分散させたい人には、素直で分かりやすい選択肢だと思います。ただ、私の使い方には合わなかった。それだけの話です。

ちなみに「じゃあ、日本株のほうはどうやって選んでいるの?」とよく聞かれます。私は高配当の投資信託ではなく、1社ずつ自分で選んで85社まで増やしてきました。銘柄選びに関しては、私がいちばん時間をかけてきたところです。

買う前に必ず見ている数字は、note にまとめました。詳しくはこちら👇
利回りだけで選んで大失敗。85社の高配当株に投資する私が、買う前に必ず見る12の数字

さらに、私の「合格ライン」の具体的な数字と、実際に保有している7銘柄の中身まで踏み込んだ記事も書いています👇
【全手順公開】高配当株85社をどう選んだか|12の数字の「合格ライン」と、私が今持っている7銘柄の中身(note・有料記事)

💰 コストの話(安い部類)

信託報酬は年率0.165%以内。オルカンは年0.05775%以内なので、約3倍です。

0.165%という水準そのものは、高配当系のインデックスファンドとしては安い部類に入ると思います。純資産5,000億円以上で0.1628%、1兆円以上で0.1606%に減る仕組みはありますが、それでも3倍近い水準です。

ちなみに信託報酬は「表に出ているコストの一部」でしかありません。実質コストの話はこちら👇
💰 オルカンの実質コストはいくら?信託報酬0.05775%だけじゃなかった話

🏠 まとめ|私はこれまでどおり、器を分けたままにします

  • 「オルカン高配当」は2026年9月30日設定。配当払出型と資産成長型の2本で、愛称は同じ
  • 利回りは高いが、銘柄数は713社。情報技術は5.47%(オルカンは29.6%)
  • 上位10銘柄はオルカンと1社も重ならない
  • 業種・アメリカへのかたよりは高配当のほうが小さく、下げた年には粘っている(過去実績)
  • それでも私は買わない。まとめた瞬間に、2本柱の役割分担が消えるから

長期の積立が負けにくいと言われるのは、世界経済が長期で成長してきたこと、複利が効くこと、市場全体に分散していること、時間をずらして買い続けることで高値掴みが薄まること──この4つが重なるからだと私は理解しています。ただし、これはあくまで一般的な傾向であり、将来の投資成果を保証するものではありません。投資には元本割れのリスクが常に伴います。

調べ物をしていたら、キャットタワーのてっぺんから、もなかがこちらをじーっと見下ろしていました🐈 足元ではココアがラグを前足でせっせと掘っていて、なんとも平和です。新商品が出るたびに気にはなるけれど、こういうのんびりした時間を続けるために、私は自分のやり方を変えないでおこうと思いました✨

📖 あわせて読みたい

📌 出典・ご確認のお願い

  • 三菱UFJアセットマネジメント 公式プレスリリース(2026年8月26日)
  • MSCI 指数ファクトシート(2026年7月31日現在・米ドルベース)
  • 三菱UFJアセットマネジメント 月次レポート・交付目論見書(2026年7月31日現在)

本記事の数値は上記の各時点のものです。有価証券届出書の効力がまだ発生していないため、内容が変わる可能性があります。購入前に必ず最新の交付目論見書をご確認ください。最新の仕様は公式サイトでご確認ください👇
三菱UFJアセットマネジメント 公式サイト

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資はご自身の判断と責任で行ってください。

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